バンパーの塗装にひび割れが生じると、見た目だけでなく車体への保護機能も低下します。特にクモの巣状のひび割れは、その複雑な形状から修理・補修が難易度が高いとされています。
しかし、それぞれのひび割れには原因があり、それを理解することで適切な修理・補修方法を選べます。また、自分で行うか、プロに依頼するかによっても費用は異なります。
本記事では、バンパー塗装のクモの巣状のひび割れの原因と、その修理・補修方法、それに伴う費用について詳しく解説します。これから修理・補修を検討している方、費用を把握したい方は必見です。
- クモの巣状にひび割れる原因
- クモの巣状のひび割れ修復方法
- 修理・補修する際の費用
バンパー塗装がクモの巣状にひび割れる原因
バンパー塗装がクモの巣状にひび割れる原因は主に2つあります。
1つ目は塗料の種類によるものです。
一般的に用いられる塗料には水性塗料とウレタン塗料がありますが、これらが収縮しやすい性質を持つため、寒暖差による収縮や伸張を繰り返すことでひび割れが生じます。特に水性塗料は収縮しやすく、塗装後の乾燥過程でクモの巣状のひび割れが起こりやすいです。
2つ目の原因はバンパー自体の劣化です。
バンパーは日々の使用や外部からの衝撃、紫外線によるダメージを受け、時間の経過とともに硬化や劣化が進みます。これにより柔軟性を失い、塗装面が割れやすくなるのです。
水性塗料とウレタン塗料のひび割れの原因
バンパー塗装がクモの巣状にひび割れる原因として、塗料の種類も大いに関係します。一般的に、水性塗料とウレタン塗料がよく用いられます。
水性塗料は環境に優しく、作業性も良いのが特徴です。しかし、乾燥後の硬度が低く、物理的な衝撃に弱いため、ひび割れの発生原因となります。また、塗膜が薄く、外部からの紫外線や温度変化に弱いことも要因となります。
一方、ウレタン塗料は耐久性に優れ、硬い塗膜を形成します。それがひび割れを防止しますが、経年劣化や大きな衝撃により、塗膜が硬すぎるとクモの巣状にひび割れてしまうことがあります。
バンパーに適した塗料を選び、適切な施工を行うことでひび割れを未然に防ぐことが可能です。
バンパー クモの巣状のひび割れ修復方法
バンパーのクモの巣状のひび割れは、見た目が悪いだけでなく、塗装が剥がれてさらなるダメージを招く可能性があります。そんなひび割れを修復する方法には、主に”自分で補修する方法”と”プロに依頼する方法”の2種類があります。
どちらの方法を選択するかは、自身の技術力や時間、費用などを考慮して選んでください。
自分で補修する方法
自分でバンパーのクモの巣状のひび割れを補修する方法は、専用の修正工具と塗装材を使うことが一般的です。
自分で補修する場合、まずはひび割れた部分を綺麗に洗浄します。次に、サンディングペーパーで割れた部分を軽く研磨し、表面をならします。その後、プライマーを塗布します。次に、専用の補修材を塗布し、しっかりと乾燥させます。
その後、塗装に進みますが、この時には色合わせが重要となります。同色の塗料を用意し、ひび割れ部分だけでなく、少し外側にも塗布することで自然な仕上がりになります。最後に、クリア塗料で仕上げを行います。
ただし、この作業には時間と手間がかかりますので、自信がない場合はプロに依頼することをおすすめします。
手順 | 備考 |
---|---|
1. 研磨 | ひび割れ部分の表面をならす |
2. 補修材塗布 | しっかりと乾燥させる |
3. 塗装 | 色合わせを行う |
4. 仕上げ | クリア塗料で仕上げを行う |
プロに依頼する方法
バンパーのクモの巣状のひび割れをプロに修理・補修してもらう方法について説明します。
プロの業者に依頼する場合、まず問題箇所の写真を撮影し、見積もりを取るところから始まります。これは、修理の難易度や必要な材料・作業時間を業者が把握するためです。
次に、修理の流れを表にしてみます。
手順 | 内容 |
---|---|
1 | 問題箇所の写真撮影・見積もり取得 |
2 | 修理日程の決定・車両の預け |
3 | 修理・補修作業 |
4 | 作業完了後、確認・受け取り |
作業は1日〜数日程度かかる場合が多く、作業中は代車が必要な場合もあります。また、業者によっては、自宅まで車を取りに来てくれるサービスを提供しているところもあります。
プロに任せることで、質の高い修復が期待できますが、費用は自分で補修する場合よりも高くなります。
そのため、予算に余裕がある方や、自分での修理に自信がない方はプロに依頼するのがおすすめです。
修理・補修する際の費用とその内訳
バンパー塗装がクモの巣状にひび割れた際の修理・補修費用は、自分で補修する場合とプロに依頼する場合で大きく変わります。
自分で補修する際には、ボディフィラ、サンドペーパー、スプレー塗料などが必要で、これらの材料費は合計で約5,000円から10,000円程度です。
しかし、慣れていないと仕上がりに難があります。また、時間もかかるため、自己補修はコストと手間を比較検討する必要があります。
一方、プロに依頼する場合は、一部のひび割れ修理であれば約20,000円から50,000円、全体的なひび割れになると100,000円以上かかることもあります。この費用には、塗装材料費や労働費が含まれています。
自分で補修する場合とプロに依頼する場合の参考費用:
補修方法 | 参考費用 |
---|---|
自分で補修 | 5,000円~10,000円 |
プロに依頼(部分修理) | 20,000円~50,000円 |
プロに依頼(全体修理) | 100,000円以上 |
修理・補修の方法選択は、費用だけでなく自身の技術や時間、そして仕上がりのクオリティによっても決まります。しっかりと比較検討しましょう。」
自分で補修する際の費用
自分でバンパーのひび割れを補修する際の費用は大きく分けて3つに分類されます。それは、「補修材料の費用」、「塗装材料の費用」、「その他の消耗品の費用」です。
まず、補修材料についてですが、この費用は約1,000円から3,000円程度となります。具体的には、パテやサンドペーパーなどが必要です。
次に、塗装材料の費用です。こちらは約2,000円から5,000円程度です。自動車専用の塗料やクリア塗料、プライマーなどを必要とします。
最後に、その他の消耗品の費用です。マスキングテープや紙、手袋などが必要となり、これらは約1,000円程度となります。
したがって、自分で補修する際の総費用は、約4,000円から9,000円程度となることが見込まれます。ただし、補修の難易度や必要な材料の量により、この費用は変動する可能性がある点に留意してください。
プロに依頼する際の費用
バンパーのひび割れをプロに修理してもらう際の費用は、具体的な状況や依頼する業者によりますが、一般的な参考としては、20,000円から50,000円程度が相場となっています。
項目 | 費用 |
---|---|
バンパー補修 | 10,000円〜30,000円 |
バンパー塗装 | 10,000円〜20,000円 |
大まかな内訳としては、バンパーの補修と塗装の2つに分けられます。補修は、ひび割れを直す作業で、ひび割れの深さや広さによって費用が変動します。また、塗装は新たな色を付ける作業で、使用する塗料の種類やカラーにより費用が異なります。
以上のことから、バンパーの具体的なダメージ状況や希望する仕上がりをしっかりと業者に伝え、見積もりを取ることが必要です。
まとめ
本記事では、バンパー塗装がクモの巣状にひび割れる原因から、修復方法、そしてそれにかかる費用まで詳しく解説しました。水性塗料とウレタン塗料の違いや、自分で補修する方法、プロに依頼する方法など、様々な面からアプローチしました。総じて、補修費用は自分で行う場合とプロに依頼する場合で大きく変わります。
この表を参考に、バンパーの状態や自身の技術力、予算などを考慮し、最適な方法を選んでください。バンパー塗装のひび割れは見た目だけでなく、車の保護機能も低下させるため、早めの対応が推奨されます。